J.G.バラード死去

長谷邦夫さんの日記で知りました。


 「太陽の帝国」「クラッシュ」などの作品で知られる英国のSF作家J・G・バラードが4月19日、78歳で死去した。2006年に前立腺がんの診断を受け、闘病生活を続けていた。

 バラードは1930年に上海に生まれた。第2次世界大戦の際に日本軍の捕虜収容所に収容され、後のその体験を基に「太陽の帝国」を執筆。同作品はスティーブン・スピルバーグ監督により映画化された。

 ほかにも「クラッシュ」(デビッド・クローネンバーグ監督により映画化)、「破滅三部作」と呼ばれる「燃える世界」「沈んだ世界」「結晶世界」などの代表作があり、ニューウェーブSFの旗手と呼ばれた。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0904/20/news032.html


SFでは、P.K.ディックやウィリアム・ギブスンと並んで好きな作家です。もとよりSFはそんなに読んでないので、バラードにしても未読の作品のほうが多いのですが。それでも20代のころは何度も読み返したりしていました。
ぼくがバラードが好きというと、『結晶世界』などからの類推で鉱物趣味とのつながりで納得されそうなところですが、実際にフィールドを歩いて採集したりした感覚と、あの作品のイメージはすこし離れたものだと思っています。
どちらかといえば、『戦争熱』や『ヴァーミリオン・サンズ』などの、虚無感をはらんだ切なさが好きでした。合掌。