そしてがー君から電話あり。東京石

鉱物学会に行っているらしい。宿からの電話でした。
 新鉱物「東京石」の記載論文の別刷りかなにかを送ろうと思うのだが……という内容。じゃあ送ってよ、と答えましたが、その「東京石」、例のバリウムのバナジン酸塩鉱物なのですが、目に見えるサイズではない。せっかく、世界の「東京」の名を冠するのだから、もっと見場のよい、派手な鉱物につけてほしいな、英名の"Tokyoite"には、確か「東京の人」という意味もあった筈だから、ぼくが英語圏の詩人か作家だったら、この鉱物名から文学的想像力をビンビン働かして、ウィリアム・ギブスンYMOのために書きおろした"PSYCHOGEOGRAPHY"*1を、代わりにJ.G.バラードがやったようなのを書くね、きっと――などと勝手なことをあれこれ考えてしまいました。
とはいえ、東京都下で新鉱物が発見されそうな産地というと、この「東京石」「多摩石」が発見された奥多摩町の白丸鉱山より他にちょっと考えにくいので、これも必然なのかもしれません。

*1:ギブスンが来日時、滞在した帝国ホテルの周辺を散策したときのさまを描写した詩・この曲名は間違い。正しくは"Floating Away"(訂正・03/11/25)