J-WAVEに出てきましたよ。

http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/15/index.htm


昨晩、FMラジオJ-WAVE「JAM THE WORLD」に生出演してきました。
渦中の小学館問題(雷句誠さん提訴問題、などと書かないのは、この場合「問題」があるのは小学館なので、あまり雷句さんの名前を冠したくないから)をめぐって、マンガ業界について概説という感じでした。


係争中の案件ということもあるので、とにかく「余計なことを言わない」「調子に乗らない」という二つのことばかり考えてしゃべっていたため、バランスのとれたものにはできたと思いますが、反面、当たり障りのないものになっていたかもしれません。


「マンガ業界のすべてがこうだと思わないでほしい」
「編集者はマンガ家との関係において、いい意味で常識はずれな、感情も含めたぶつかりあいと、ビジネスであることとのバランスを要求される。しかし、それは逆に言えば、双方の『いいとこ取り』をして堕落する温床でもある」
「今回の件は、マンガの現場に『世間』の風がどっと入り込んできた事態」
といったようなことを喋ったと思います。たぶん。
それにしても、生放送というのは緊張しますね。
その場で考えてしゃべらないといけないので、頭を猛速で回転させなければならないし、意外にそういうときって火事場の馬鹿力的に気の効いたことも言えるもんなんですが、反面、しっかりした記憶には残りにくいという嫌いがあります。あとから「あれ、どう言ったんだっけ?」となるといいますか。


……だんだん思い出してきた。
編集者の間でノウハウの共有がなされてないのはまずいだろとか、マンガがかつてのような勢いをとりもどすにはどうしたら? という番組リポーターの問いに
「その『かつてのような勢い』てのが、いつのどの状態を指すのか? という問題がある。過去のピークはバブルだったのかもしれない。ただ『夢よもういちど』と言うだけでは現実逃避。現在は後退局面だと思うが、今後10年、20年、30年食っていけるような中長期的戦略を立てられる仕組みが必要なのでは? 『いま、ここ』でどう売れるかしか考えないのではなく」と答えたり、「若い編集者と40代以上の成功体験しかない編集者の間では認識のギャップが大きい」といったような話をしたと思います。
もしかすると直前の打ち合わせで話したことが混ざってるかもしれません。


番組パーソナリティの竹内薫さんや番組リポーターの小林まどかさんの反応に、これはマンガ業界のありように対し、予想以上に厳しい視線が注がれているなと感じました。
だから「いや、マンガ業界がみんなこうだと思わないでください」という入り方になったわけですが。


J-WAVEのスタジオは六本木ヒルズ33Fというロケーションにあり、さすがにオシャレ。
番組のパーソナリティを務めておられるサイエンス・ライターの竹内薫さんは、もちろん初対面だったんですが、とてもきちんとした方という印象でした。