致死量ドーリス

先日学校で「先生、ブログ見てますよ」と言われました。前は全然なかったことですが、最近はわりと「見てます」と言われることが多いです。
その学生さんが「私、楠本まきの『致死量ドーリス』好きなんですよ。先生がブログで取り上げてて嬉しかったです」と言ってたので、先生としては元ネタを教えざるを得ません。これも教育でしょう、たぶん。


致死量ドーリス」の引用元は、ドイツの即興音楽系ノイズ・パフォーマンス・バンド、ディー・テートリッヒェ・ドーリス "DIE TÖDLICHE DORIS" であります。
DIE TÖDLICHE DORISは、直訳すると The Deadley Doris (死せるドーリス)になるようなんですが、ドイツ語で「致死量」を意味する Die tödliche Dosis (ディー・テートリッヒェ・ドージス)と、女性の名前である Doris をかけて、「致死量子(ちしりょうこ)」みたいなニュアンスにしたネーミングとのことです。それで80年代なかばに出た日本盤のタイトルが「致死量ドーリス」だったんですね。


「致死量子」てのは、その昔「銀星倶楽部」のノイズ特集号に書かれていた表記なんですが、当時から「それは……イマイチなんじゃ」と思ってました。だってこれ「ちしりょうし」と読んじゃうでしょ、普通。「量子」っていう物理学用語があるわけだから。
いまだと「ちしりょん」とか「致死量たん」とかそういう感じですかね。それも違うか。


ちなみに、曲はこんなんであります(ノイズ注意。決して一般的な「楽曲」ではありません)。
マンガのスタイリッシュなイメージとは、若干遠いものです。


Kavaliere 1



The Normal "Warm Letherette" のカヴァーなんかやってたのか。知らんかった。



彼らのパフォーマンスは、かなりの部分を言葉(歌やリーディング)に負っているので、ドイツ語のまったく分からないぼくには、よく分からないところがあります。
どっちにしても、80年代ですねえ……。