きょう買ったマンガなど 21日午前:
いつも全部載せてるわけではないのですが。
- 作者: やまむらはじめ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/08/18
- メディア: コミック
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あ、四巻出たんだ、で購入。一巻から結構楽しみに続けて読んでいます。
「好き」か「嫌い」かといえば、もちろん「好き」な作品。そうであるだけについツッコミどころを探してしまうし、また雑誌などの書評で扱うには逆に慎重になってしまいます(だから、過去に二度ほど「SPA!」の書評候補にしながら見送っている)。かといって批判する気もない(たぶんそれは「近親憎悪」という類のものになるだろうから)という、批評家という立場をとってしまった<私>からみると厄介な位置にある作品です。とても個人的な話ではありますが。
多少まじめにレビュー的なことを書けば、「よいこのジュブナイルSF」というテイストで、主人公の少年の目線の高さから物語を外すことなく、人間関係を丁寧に描くあたりがこの作品のよさなんですが、ようやくそれが全体の大きなストーリーラインと合流してきた感があります。ここでいっているのは「少年の目線の高さ」であって、決して主人公の「視点」ではありません。三人称的に、彼が見聞きできないもの(それこそ、大人の事情も)描かれてはいるのですが、その語り口に少年の目線の高さを離れないものを感じる、という意味です。語り口の「青さ」という言い方もできますね。
その語り口とストーリーラインが合致してきた分、油が乗ってきたともいえるでしょう。細かいコマ/ページ演出にもそれが出ているように思います。単行本中ほどの「めくり」の切れのよさとか、前巻までにはありませんでしたから。
ただ反面、少しシナリオや設定の整合性に気を遣いすぎじゃないのとか、その分「少年の冒険」をさせるためにすべてが動員されているように感じられて鼻白むとか、そういった瑕疵はあります。あと、出てくる意匠が上品すぎやしないか、とか(たとえば、主人公たちが使っている船舶の名称がクラシック〜現代音楽の曲名からとられている、とか)。
でもなぜなんだろう。それでも「好き」ってのは。
何かつんのめるような、性急に、ぎこちなく、それでも「語ろう」とするものを感じるからでしょうか。あまり一般に通じるたとえじゃないし、おそらく適当でもないんで申し訳ないんですが、80年代末〜90年代初頭のWIRE(アルバムでいうと、MANSCAPEあたりね)を思い出しました。ぎこちなくて、性急で、ごつごつしていて、鋭角的で奇形的で不安定なクセにヘンに構成に気を遣ってて、だけど叙情的で、ポップで、たぶんやさしくて。
そのこころは、アートスクール・パンク、ということだろうか。
いちおうYouTubeでPVを見つけたんでリンクしとくです。MANSCAPEよりちょっと前、1987年の曲ですね。
つい語ってしまいました。
あとはこれから読みます。
- 作者: 武富健治
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2006/08/11
- メディア: コミック
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- 作者: 浅野いにお
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2006/07/26
- メディア: 単行本
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MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2006年 09月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: ミュージックマガジン
- 発売日: 2006/08/19
- メディア: 雑誌
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特集「フリッパーズ・ギター」であります。
こうやって回顧されるようになったんですね。解散からすでに15年経つのだから当然ですが。
この特集は、プロデューサー牧村憲一氏やアート・ディレクター信藤三雄氏、サウンド・プロデューサー吉田仁氏のインタビューが載っているので迷わず購入。
ぼくの90年代はまんまフリッパーズに規定されているといっても過言ではない(エヴァ? あれはこの場合フリッパーズの変奏にすぎないでしょう……と、あらかじめ暴論をかましておく)のですが、それだけにおいそれと読めないところがあります。
ゆっくり、ゆっくり、読もうと思っています。