カルロス・ゴーンも来ていた!

国際化石鉱物ショウも今日で終わり。関東鉱物同好会のブースは、ボリヴィア/ニューヨーク在住のレアミネラル専門ディーラー、アルフレッド・ペトロフ氏と隣同士でした。ぼくの片言英語に辛抱強く付き合ってくれたペトロフ氏と、通訳をしてくれたワタナベ君、ペトロフ氏の姪御さんに感謝します。
しかし、くたびれました。ので、感想などは箇条書き。

  • 特別展示の秋田大学の標本+光川寛さんの標本はやっぱりいいなあ。金属鉱物の結晶モノは、標本自体のボリュームがあるとなお映えるものだと再認識。重量感が存在感を増すってやつね。秋大標本は古色の付き方もいい。
  • 中国産鉱物のメッチャ良品をばんばん売ってるブースあり。こ、こんなもんこの値段で売っちゃっていいんですか? まじ? それ円でいってんの? ドルじゃないでしょ? やっぱり円? で、結局いくらなのよ? ってな調子でしたよ最初。入手をなかば諦めていた、四川省雪宝頂Xue Bao Ding)産灰重石の良品(結晶サイズ径5センチ超、アメ色半透明!)など購入。ねだんはナイショにしときますが、あれ、計算を間違えてたんじゃないだろうか。最終日の今日、最後にもうひとつ別のを買いに行ったら "You bought cheapest price" といってニカ! と笑いかけられたし。実に中国人らしい中国人顔のオーナーは、また来年も来るといっていました。たーのーしーみー。
  • 逸見石をはじめとする岡山県布賀の硼産塩鉱物は、全世界的なレアミネラル市場ですでに飽和状態にあるらしい。海外のディーラーに卸した日本人は何人かいるそうです。ものによってはヨーロッパのほうが国内より安いんじゃ? とのこと。どうも、急速な飽和の背景には、世界でのレアミネラル市場のサイズが、ぼくたちが考えていたよりも小さかったという事情があるようです。ペトロフ氏によれば、逸見石のような、自形結晶が肉眼でよく見えるレアミネラルを買う層というのは、全米で1000人程度なんだそうです(ちなみに、目で見ても結晶がよくわからないレアミネラルとなると、全米で100人単位にまで減るそう。しかも、どこの国でも自国の鉱物を欲しがる傾向があるうえに、レア好き連中は皆、独自のネットワークを持っていてお互いに交換などしたりするため、レアミネラル商売を展開するのは難しいのだそうだ)
  • クリスタル・ワールドラピス(名古屋に新しく出来た標本店)のブースからビンテージ標本の佳品を購入。どちらも三日目になってから発見。何人も何人ものベテラン・マニアが見ている筈なのに、なんでこれがスルーされてきたかなあ、という品。国産のビンテージものやレアもので、かつリーズナブルなお値段のものを探しているひとには、この二店は要チェックでしょう。

こんなもんか。

そうそう、表題のとおり、土曜日にはカルロス・ゴーン氏が息子さんを連れて来場していました。まるで町工場の社長のようなごく普通のいでたちで、ふらっと寄ってみました、というフランクさ加減。そのゴーン氏と、国有化の決まった足利銀行の支店長代理氏のツーショットが見られたのは、ちょいとレア感のある体験でした。といっても、たまたま並んで石を見ていただけなんですけどね。足利銀行氏は隣のゴーンに気づいてなかったし。