結局、小学館文庫を買ってきました。


紅い花 (小学館文庫)

紅い花 (小学館文庫)



1994年初版。意外に古い刊行だな。今日買ってきたのは2005年7月1日発行の第22刷。着実に版を重ねている。


学生に訊いてみても、つげ義春知名度は思ったよりも高い。「大好き」という学生もいる。ところが、大友克洋諸星大二郎はそうではない。まず知られていない。
この差はどこから来るんだろうと思うんだが、まず思い当たるのは、つげ義春は地域や学校の図書館に入っていることが多いが、大友や諸星はそうではないということだ。もちろん、もっと他に要因はあるに違いないのだが。


ところで、この文庫、小学館叢書版「ねじ式・紅い花」とは収録作が違っている。『女忍』『庶民御宿』『近所の景色』は、叢書版では「ヨシボーの犯罪」に収録されているし、そもそも『ねじ式』は文庫版「紅い花」には入っていない(別に文庫版「ねじ式」がもう一冊あるからなんだが……こっちには『ヨシボーの犯罪』が入ってる………ややこしい)。
ではあるんだけど、解説は叢書版「ねじ式・紅い花」と同じく糸井重里。この糸井重里のエッセイふうの文章はなかなかよく、新刊で買った当時、ちょうど二十歳そこそこだったぼくの心に静かに刺さったものだった。


いまちょっとアマゾンで検索をかけたら、叢書版もまだ新刊で手に入るんだね。こっちのほうが収録作が多いし版面もでかいのでおトクなような気がする。


ねじ式・紅い花 (小学館叢書)

ねじ式・紅い花 (小学館叢書)

ヨシボーの犯罪 (小学館叢書―つげ義春作品集)

ヨシボーの犯罪 (小学館叢書―つげ義春作品集)