科学革命とは何か、ヨコタ村上孝之の本
- 作者: 都城秋穂
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1998/01/18
- メディア: 単行本
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そして、つげ義春『海辺の叙景』が入っている「ヨシボーの犯罪」をこれまた探し出すこと。
探してばっかりだ。
とにかく、コンテナやら段ボールに入れて積み上げておくという収納方法を考え直さないといけない。本棚って偉大なんだなといまさらながらに。
それはそれとして『科学革命とは何か』は名著ですよ。
物理学から敷衍するパラダイム観ではなく、理論から演繹して事象を予測して実証することのできない地球科学から「モデル」を考えることを説いている。著者は変成岩岩石学の大家なんですが、実はテヅカイズの論理的枠組みは、柄谷行人『日本近代文学の起源』と椹木野衣『日本・現代・美術』、そしてこの本に大きく拠っているのです。
そういう意味で、自分としては、あれは岩石屋(ガンヤ、と読む)の仕事だと思ってます。学部しか出てないクセに偉そうなことをいうな! といわれたら「スイマセン」という感じだし、まったく畑違いのことでもあるので、本当に自分の内的な話にすぎないんですが、とりあえずちっとは借りは返せたかなと。
まーだから、ヨコタ村上孝之が『マンガの社会学』のなかで、安直にクーンをひいてたりすると違和感を覚えるんだよな。
しかし、そのヨコタ村上の、もう数年前から「近刊予定」になっている『マンガのポストモダン』はいつ出るんだろうか。これ、テヅカイズが校正作業に入ってる頃に告知を見つけ、「な・なんだってー!」とコトノホカ焦ったものでしたが。
http://www.lang.osaka-u.ac.jp/~murakami/ongoingresearch-J.htm
一向に出る気配がないのはどうしたことだろう。
目次を見るにつけ、たいへん読みたいものであるんだが……。