マンガ家・岡田史子さん逝去

岡田史子先生が今月3日心不全により御逝去致しました。
享年55才でした
4/8日本葬があります。



mixi岡田史子コミュニティで知りました。mixiなどの書き込みは、息子さんの友人の方によってされています。
お葬式は所沢の教会で行われるとのことです。
驚きました。
いろんな意味で早すぎた方だと思います。
アレゴリカルな意匠、不安定な描線、思春期的な感情のゆらぎをそのまま表出したような、それこそ体から神経が飛び出しているような、切迫した繊細さ。現在出ている作品集などで見たときには、どうしても「あの伝説の」という枕詞を踏まえてしまうせいか、さほどの衝撃を受けたわけではありませんでした。風変わりで、ずっと記憶に残る、不穏で不思議な作家であることを再確認した程度だったんですね。やはり時代のものだったのだな、たしかにこれが60年代後半に登場したら、それはそれは衝撃だったんだろうな、ととらえていました。


それからしばらくして、他の調べものをするので「COM」のバックナンバーを繰っているとき、ふと「なんだろうこれは?」というマンガが目に入りました。岡田史子の作品『死んでしまった手首』です。そのときには、ほんとうに、不意に軽く頭を殴られたような衝撃を覚えました。出会いがしらに、とんでもないものにぶつかったような。
このとき、はじめて岡田史子の「すごさ」に触れた、いままで、なぜ気がつかなかったんだろうと思いました。
作品集の帯に寄せられた高野文子の推薦文じゃないけれど、この不思議な感じは一体なんだろうと思っています。
なんだかファンのひとからは怒られそうな感想ですね。すいません。


実は下にリンクをした作品集の(2)のほうはまだ手に取っていません。亡くなられたことを機会に買うというのも気がひけるのですが。


謹んでご冥福をお祈り申しあげます。


オデッセイ1966~2003―岡田史子作品集 (Episode1)

オデッセイ1966~2003―岡田史子作品集 (Episode1)

ピグマリオン岡田史子作品集

ピグマリオン岡田史子作品集