デスノおもしろいよデスノ

昨日の夕刊で読売記者の石田汗太さんが『デスノート』のネタバレを書いちゃったことを陳謝していた。ぼくも単行本派で「ジャンプ」は手にとっても『デスノ』のページはとばしているくらいなので(たいがいの作品についてネタバレは平気なんだが)、これはちょっと……と思った。
ただ、じゃあシリアスな事態かといえばそうでもなく、抗議がきて石田さんが謝ったという事態まで含めて、それだけ話題になってる作品ってことだろう。
ひょっとすると「ジャンプ」編集部から「困ります」というクレームくらいは入ったのかもしれないが。


ぼくの場合、ついデスノコラをみてしまい、第一部完の状況は知ってしまっているし、宮本大人というひとがご親切にもペロっとしゃべってくれたのでばっちりなんですが(笑)。
とはいえ、ネタバレしてしまったところで、ぼくにとってデスノの面白さが減じるわけでは決してなく、「ネタバレ禁止」という遊びに参加しているという感覚のほうが強い。

なぜなら、この間「ぱふ」にも書いたんだが*1、ぼくはデスノは「本格ミステリーマンガ」でも「息詰まる心理戦」でもなく、命を張ったシリアスな極限状況にいながら、同時に馬鹿馬鹿しく、ぽかんとした空虚さに満ちた物語を楽しむものだと考えているからだ。いまうっかり「物語」と書いたが、これが「物語」を楽しむものかどうかも疑わしい。個々のエピソードがただ連鎖していく、次がどうなるかという意外性のみの構成であるからだ。実際、登場人物たちは誰も「成長」しない。


そういえばこの間の学校の卒業式の謝恩会で、「みんなにいっておきたいことがあります。………デスノートの第一部の終わりは…」といって学生の「やーめーてー!」という反応を引き出し、つかみにしようと思ってたんですが、自分のテンションが低かったんで止めました。

*1:まだ店頭にあるはず。デスノ2ちゃんねる説など展開。