アイシールド21』既刊8巻を読む。
 90年代「少年ジャンプ」の成果を正当に受けついだ作品であるように思う。ぼく個人のマンガに対する読みにおいて、「少年マンガ」という枠組みを、表現のレヴェルで再発見しているような感じがここしばらくはしているのだが、本作もそれをあらためて認識させてくれた。主題が問題なのではない。運動を描写することを、優先的な表現とすること。ごく単純な言い方だが、いま考えられる「少年マンガ」の、とりあえずの要件はこのように記述されるだろう。