学校からカリキュラム予定表が送られてきた

講師をはじめて三年目。そろそろルーチンワークに入ってきやしないか、と自省する。教材に手を入れたりしようかと考える。その時間が取れるかどうか……?
そもそもぼくはマンガの絵に関してはひどく不器用なところがあり、それで自分で描くのは辞めてしまったところがあるのだが、その分、分析的に考え、理詰めで行けるところまでは行く、という姿勢でなんとかしのいできた。だから、実技講師としての適性はわりとあるのではないかと考えていた。あまり関係ないが、高校の教員免許もいちおう持ってはいるし。
それが去年あたりから、いや、自分でも思っていた以上に「先生」には向いているんじゃないか、と思いはじめてきた。また学生と接するなかでさらに「マンガ」という表現についての分析的思考も深まってきたように思う。なんといっても、彼ら若いひとたちは、ぼくとは読書経験を共有しない「他者」であるから。そこでコミュニケートしようと思ったら、そりゃあ考えるしかないだろう。その意味でぼくにとってはとても得がたい環境だ。