正月二日

今日は穏やかな、いいお正月でした。よく晴れて暖かく、風もゆるやかで静かです。微妙に眠くなってくるなか、どうにか原稿を書いています。今日は村上知彦氏の90年代の言説の検証を主に。このひとのエッセイ的な文章は平易なのですが、彼が強固にもっている「まんが世代」への信頼の内実に一歩踏み込もうとすると、突然、晦渋なものに変わってしまいます。ぼくが見ている「マンガ」と、彼にとっての「まんが」の差は、とても大きなものとなっているようです。かつてはぼくも、村上氏のいうような「まんが」を読む行為を通じた共同性を漠然と信じていたのですが。



2004年度より、宝塚造形芸術大学にマンガ・アニメコースが新設されます。
 http://www.takara-univ.ac.jp/course/anime/anime.htm

教授が西上ハルオ氏というのに目を引かれました。手塚治虫と共著で『新宝島』を著した酒井七馬の弟子だったひとです。60年代末に「ジュンマンガ」というマンガ研究誌を編集していたことで、ぼくは記憶していました。酒井七馬は、「手塚治虫に消された男」という言い方もできる作家であり、「ジュンマンガ」も、手塚の「COM」に対抗しようという気負いに溢れたものです。「ジュンマンガ」とは「純漫画」なのですが、石森章太郎の実験作『ジュン』も意識したネーミングではないかと思います。西上氏とは、今後、マンガ学会などでお会いする機会があるかもしれません。


快調にプレートテクトニクスが否定されています。
 http://www.ailab7.com/cgi-bin/bbs/aska.cgi