議題は「不健全図書の規制、刃物類の指定等」です。

goito-mineral2003-11-10

都の「不健全図書」とは、主に性的なもの、ありていにいってエロ・コンテンツが含まれるわけですが、安易にマンガによる性表現の規制まで強化されてはかないません。今回は都サイドのほうで規制を強めようという動きがあったのですが、事前に協議会開催の情報を得ることができ、かつ傍聴も可能*1ということで行ってきました、都庁24階。審議室はごく普通の会議室でした。小雨のなか、庁舎のまえに協議会の案内を書いた紙を持った職員の方が立ち、とても丁寧に誘導してくれました。迷うことはありません。前々からどのような形で審議がされているのか興味があっただけに、今日その「現場」に足を踏み入れることができたことは、とても意義があったと思います。
詳しくは連絡網AMI-ML*2のほうにポストしますが、議論自体は空転した感が否めませんでした。なんというか、「青少年の健全育成」が目的の筈のものだったのが、つき詰めると「大人の子供に性的なものを見せたくない気持ち」を保証するという目的にしかならないのか? という感想を持ちました。この両者は、同じように見えますが微妙に違っています。また、委員である斎藤環さんが事前に出していた質問、なぜほかのメディアに優先して書籍の流通の問題を取り上げるのか? についても、なんら説明はなされませんでした。
あと、ちょっと驚いたのがコンビニでの成人向け雑誌の売り上げ比率の低さ。そもそも雑誌全体でコンビニ全体の売り上げの5%、というのも軽い驚きでしたが、さらにその雑誌のわずか6%という低さ! 金額にして一日平均約1500円ですよ! 雑誌単価500円としたらわずか3冊。そっかー、そんなに売れてないのかー。コンビニ置きのグラビア・エロ雑誌「Vコミック」で、毎月マンガ時評*3を連載してる身としては、ザッツ・ショーーーック! でありました。*4

で、帰りに斎藤環さんと新宿の大戸屋でごはんを食べました。そこでの主たる話題はあずまきよひこについて。

*1:都民ならばOKのようだ。

*2:ウェブサイトはhttp://www.picnic.to/~ami/。マンガ家を中心とした団体。主な活動は規制反対など。

*3:こないだの「ユリイカ」とも、基本的にはほとんど変わらないものを書いてます。媒体は変わっても手加減はしませんよ。

*4:ちょっと冷静になってメモとか見直してみたんだけど、この比率がどの範囲の雑誌についてのものかは分からない。ふつうにコンビニに置かれている「エッチい本」の棚比率とか考えると、そ・そんなに売れてないの…? じゃーあれ大半が返品? ということになるけど、実際はどうなのか。ちなみにこの数字は、意見聴取で呼ばれていた社団法人日本フランチャイズチェーン協会CSV担当部長・伊藤廣幸氏から出たもの。