すばらしきイミグラン

ぼくには持病があります。自律神経系の病気、みたいなモン*1で、さまざまな症状が症候群を形成してるような類のものです。その症状のひとつに偏頭痛があります。発作的に間欠的に頭が痛くなるのですが、それはそれは痛い。しかも、医者に「偏頭痛にしては発作が長く続きすぎる」といって不審がられたこともあるというほど、ひどいものなのです。下手すれば年間200日くらいは頭が痛いんじゃないかと思います。


そんな人生を送ってきたわけなのですが、グラクソから出た新薬・イミグランの服用をはじめるようになり*2、かなりの確率で頭痛発作が起こらなくなったのでした。来そうだな、と思ったら飲んどく、それでまず回避できるのです。もっとも、薄ら頭が痛いような感覚は持続し、ハッキリスッキリはしてくれないのですが、それでも目の裏からうなじにかけて錆びた鉄パイプをぎりぎりねじ込まれるような痛みがずうっと続くような事態からは逃れられる。小学生のころから30年近く苦しまされたものから、ようやく解放されたのです。……とはいえですね、やっぱりベースになる病気が治ったわけでもないし、スッキリハッキリしたいのですよ。なんで今、こんなことをぐだぐだ書いてるかといえば、一昨日あたりから大きめの発作が来てて、飲み続けなんですわ。そんで今朝、起きたら薄ら痛くてなんか不快な気分が続いてるので。世の頭痛とは無縁のひとがうらやましい。シネ! ってくらい羨ましい。


ちなみに、パワーストーンでは頭痛に効果があるのはガーネットなんだそうです。あるとき、もーメチャメチャに頭が痛くて、その頃はセデス(なぜか売薬ではセデスしか効かない)しかなく、飲んでも飲んでも効かず、藁をもつかむ思いで、自分の持ってるなかで一番、良いアルマンディンを持ってうなじやら頭やらにかざしたのですが、効きゃーしねえ。まじでイイものを使ったので(国産としては特級品ですよ。パキスタン産だったとしても、まあいい値段するようなクオリティ)、コレで効かないんだからパワーストーンの効果なんかありません、ありゃしません、という結論に達してます。いっちばんのお気に入りを使ってんだから、ねえ。

*1:特発性過眠症、といいます。ナルコレプシーと近縁ですが、たぶん角閃石と輝石くらいには違う疾患。でも患者の会「なるこ会」には入ってるよ。英名のイデオパシック・ハイパーソムニアっていう無意味なカッコよさ加減がまた。

*2:その前から、従来偏頭痛に使われていた別の薬を処方されていたのですが、斎藤環さんと話をしてて「イミグランという新しい薬がいいですよ」といわれ、病院で「……という話をきいたんですが」といったら出してくれた、と。そういう展開。斎藤さんには仕事など何かとお世話になってますが、この件に関してはたいへん具体的に「救われた」という感じなのです。いやホントに。

追記

お薬110番の記述を見ると、「予防的には使用しません」とあります。が、実際は(少なくともぼくの場合は)薄ら痛いな、という段階を超してからだともう殆ど効いてくれません。偏頭痛の予兆的現象である閃輝性暗点や、視野の一部がなんとなく欠けてるような感じはわりと明確にあるので、それが来たらすぐに飲むようにしています。だから常に持ち歩いてるのね。ちなみに、ぼくがかかっているのは過眠症の専門医ですが(阿佐田哲也の主治医でもあった)、イミグランの服用法については、まったく指導されたことはありません。ただの一度もないです。自分でネットで調べてます。きっと、それでいいのでしょう。他の薬についても「自分で試行錯誤して、手作りで方法を見極めていきましょう」という方針だし。レアな疾患だからかもしれませんが。