温泉行きたい。採集のついでに立ち寄り湯に入ることが多いので、温泉行き率はわりと高いと思うのだが。


ex国立科学博物館の加藤昭先生からきいた話。

科博に暗緑色透明の結晶が持ち込まれたことがあった。分析してみると炭化珪素の結晶だ。大きなものは1cmを超す。同じようなものが日本各地から見つかるのだが、いずれも分離結晶で、地域の地質に共通性はない。では人工のものか、と思えば、当時その大きさの炭化珪素の結晶を作るのは困難で、またそんなものが野外にバラ撒かれる必然性もない。

炭化珪素の結晶は、ぼくも現物を見たことがあるが、たいへん輝きの強い、暗青色〜暗緑色の結晶だ。透明なのだが、光沢が強いため金属的にみえる。カットすればコレクターズ・ジェムくらいにはなる感じの、それなりに綺麗なものだ。

結局、それは一体なんだったかというと、宇宙ロケットの残骸が大気圏に突入して燃える際に出来た産物だったんだそうだ。大気圏突入時、シリコンゴムが燃えるときの条件が、炭化珪素の結晶が大きく成長するに適していたのだという。

なんだかSFごころをくすぐる話なんじゃないかと思う。